斜陽
太宰 治・生誕100年という事で、書店に平積みしてありました。
中学・高校時代に読んだ懐かしい作品・・・でも、今覚えているのは題名だけです。
当時の高校生に太宰作品は大流行だったのです。
とりあえず、読んでみることに・・・
太宰 治 : 著
新潮文庫
まぁ・まぁ・まぁ・・・見事に忘れています。
昭和22年(1947)に書かれた、この小説から生まれた斜陽族という言葉、そして国語辞典の『斜陽』には「没落」という意味が加えられて、辞書を変えるほどの旺盛さ~
いつかブログに書いた気がする余談ですが・・・
高校時代の読書感想文、太宰治の 『人間失格』について書きまして・・・
イモムシと言うあだ名の先生から”人の物を書き写すのはやめなさい。”と真っ赤な文字で叱られました。
何を思ってどう書いたのか~~
こちらも本の内容は忘れ果てていますが、その事だけがいつまでも記憶に留まっています。
読んでみたい~~その、感想文。ふふ。
配役を考えたり、思考がその文体になったりしながら小説を読む事も多いのですが、これもそう。
生誕100年記念で映画が公開されたようで、この役は誰?と、めぐらせて・・・
予告編、私の思った雰囲気とは少し離れているようです。
とても、印象に残ったフレーズがここにあります。
僕が早熟を装って見せたら、人々は僕を、早熟だと噂した。
僕がなまけものの振りをして見せたら、人々は僕を、なまけものだと噂した。
僕が小説を書けない振りをしたら、人々は僕を、書けないのだと噂した。
僕が嘘つきの振りをしたら、人々は僕を、嘘つきだと噂した。
僕が金持ちの振りをしたら、人々は僕を、金持ちだと噂した。
僕が冷淡を装って見せたら、人々は僕を、冷淡なやつだと噂した。
けれども、
僕が本当に苦しくて、思わず呻いた時、人々は僕を、苦しい振りをしていると噂した。どうも、くいちがう。
華族の世界から抜け出したくてあがいた末にぐれて、怠惰になった直治のノートに書かれていた文章・・・
そうそう・・・わかります。
by kosuzume2
| 2009-09-29 19:56
| 本