こすずめ日記

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カテゴリ:本( 134 )

2冊の本・・・・面影小町伝 / 殺人鬼フジコの衝動

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   米 村 圭 伍 : 著
   新 潮 社文庫 : 発行

   お仙は徐福の仙薬で色白美人に大変身。
   途端に評判の「小町娘」になって、錦絵にも描かれる始末。
   
   実はくノの一お仙、人気が出ては困るのだ。
   ところが浅草にも美女・お藤が現れ、なんと二人の、幕府もひっくり返る大
   因縁が明らかになる。
  
   小町ブームに沸く江戸の町で伝説の秘剣が邪気を放ち、田沼の陰謀が渦
   巻く。お色気百倍の大江戸三部作完結編。 (「BOOK」データベース )

  
    江戸明和三美人・・・ と言われた実在の人物を主人公にしたもので、
      1 谷中の笠森稲荷門前の水茶屋鍵屋の看板娘:「笠森お仙」 
     2 浅草寺境内の楊枝屋柳屋の看板娘:「お藤」
      3 二十軒茶屋の水茶屋蔦屋の看板娘:「およし」
        の、「笠森お仙」と「お藤」が中心になる話には、
        浮世絵師の鈴木春信や金品賄賂好きとの(実際はともかく)田沼意次・意知親子も登場します。


  紀州秦栖藩での雛祭りで、偽物とすり替えられた家宝の垢付丸・・・
  抜く人に災いが降りかかると封印されていたこの刀^^




  ✿化粧を落した素顔のお仙と藤は、瓜二つだった!
    お仙とお藤の出生の秘密も徐々に明らかにされます。

  ✿田沼意知の手の中にあった垢付丸。
    意知がそれを抜くと・・・青白い稲光に包まれ、偶然、稲光を浴びたお仙の体調が変調をきたしてーー

  ✿ある日突然鍵屋から姿を消すクの一お仙。
    御庭番の倉知政之助に嫁いだからからとか、武家に嫁ぐ前の仮親は、武士:馬場善五兵衛だったとかの
    史実を織り交ぜながらの伝奇小説にもなっています。


  垢付丸の災いで、とんでもないラストに繋がりますが、
  う~~ん、かなり無理な展開は納得できなくて、最後が残念。


&&&&&&&&&&&&&&&&&


a0089450_10544642.jpg   真 梨 幸 子 :  著
   徳 間 文 庫 : 発行


  朝○新聞、日曜の書評を見て、買いましたが最後まで読めるかどうか、
  それでも買ったのだからと、読了です。
 
  汚い言葉ですが、"胸くそが悪い”って、こういう気持ではないのかしら?
  これって実話だったんだ・・・

  ”フジコ”は実在し、
  その生涯をこのように記録した長女(正しくは二女?)は、書いた後亡くなっています。    
  
  本文の前後に別の人物による「まえがき」と「あとがき」があって、
  「あとがき」まで読んで、物語は終わる・・・
  それなのに、いま一つなのは、私の理解が至らないのでしょうね。
  共感もなく、理解も難しい内容ですが、思ったよりは、サクサク読み進めました。


  「わからなければ、いいのよ」と殺人・窃盗を繰り返すフジコは、1993年逮捕。当時33歳。
  その7年後の2000年、40歳で死刑判決。執行は2003年だそう。
  本当に、本当のことかしら?
  10年くらい前の事ですか?
  何も思い出せませんが・・・     


こちらに引越しました。
よろしくお願いします。

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by kosuzume2 | 2012-02-18 10:51 |

萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ

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   吉永 南央 : 著
   文春文庫 : 発行

   紅雲町(こううんちょう)で、趣味の和食器とコーヒー豆を扱う”小蔵屋(こくらや)”の主:杉浦(そう)は76歳。
   草の淹れる絶品で、しかも無料でサービスのコーヒー・・・
   そこに集まる常連たちとのちょっとした会話から小さな事件を嗅ぎとって~

   表題作「萩を揺らす雨」の他、
   「紅雲町のお草」「クワバラ、クワバラ」「0と1の間」「悪い男」の5編を収録。

   どれも題名が素敵です。この本、16トンさんのところで知って買いました。


        タイトルも素敵ですが、カバーのイラストもいい感じ・・・と読み始めて、あれぇ?
        帯の文字、小粋なおばぁちゃんが解き明かす、がなかなか馴染みません。

        草さんは、小粋とはちょっと違うし、この絵のように丸く治まった人でもないわ、と独り言。
        穏やかでお洒落で、出しゃばりではなくて・・・それなのに芯のある心得た人、が私の感じ。

        亀の甲より年の功で、人生経験豊かななお草さんが皆が気付かない事からするりと解きほぐす事件
        おばぁちゃん探偵と聞いて、
        ミスマーブルのような愉快・痛快・爽快なシャキシャキ老女を想像していたのは大間違いでした。

        「萩をぬらす雨」は、表題作だけあって実にお見事!
        素敵な・素敵な物語でした。

   ちょっと思い知ったのは、お若い方の老人に対する見かた。
   76歳のお草さん、私も同じ年代なの・・・
   お草さんが、気がかりなことを確かめに出掛けた夜中、出会った警官にボケた徘徊老人と錯誤されます。
   私も、夜中に出掛けたら同じかしら?・・・嫌ぁだ・・・悲しすぎ。
   ま、それにしてもお草さんの行動力には負けますが。
     


こちらに引越しました。
よろしくお願いします。

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by kosuzume2 | 2012-02-17 10:39 |

在日・母~オモニー / 透光の樹

近頃読んだ3冊、まとめてです。
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姜 尚中(カン サンジュン) : 著

集 英 社 文 庫 (在日): 発行
集 英 社 (母 オモニー): 発行 

う~~ん・・・困っています。
複雑な思いが、ブログに書けるようにまとめられません。
余程スル―しようかと迷いながら・・・少しだけ書きます。


初め、≪母~オムニー≫を読んで、何か違和感と言うか落ち着かない思いを抱いてしまいました。

  会話は一行のスペースを開けて・・・時が混乱します。いえ、することがあります。
  別の場面になるのが唐突な感覚になります。

  文章は修飾語が多くて、飾り過ぎかな?
  リズミカルな感じはしますが紋切り型ともいえる、ルビつきで難解な言葉は論文やリポートにありがち。
  もっとシンプルな表現が好きだなぁ、と読みが止まってしまいます。

  そして・・・時々主人公の【私】のスタンスがわからなくなりました。


  虚構をつくりあげるのが小説ではあるけれど、ぼくは作家ではありません。自伝的なものだけになるべく
  虚がないようにと心掛けました。
  母は文字を読めませんでしたから、文字情報を一切、残していないんです。日記もなければ、手紙もない。
  つまり、自分の痕跡を残せなかった。それだけに、いま、母のことを書いておかなければという気持ちに
  なったのです
 (著者の言葉)
                                                           
  
「日本全体が貧しく、家族同士の体温が熱かったあの時代の記憶を呼び覚ます」
  とオビにありますが、日本人も『在日』の朝鮮人も同じように苦難を体験した時代では?と感じるところもあって・・・


  この違和感は≪在日≫を読めば消えるかと、読んでみました。

  今大人気の社会学者・東京大学大学院教授、他・マスコミの人気者、姜尚中氏の自伝。
  自分は日本人ではないし、朝鮮民族にもなりきれないという「在日朝鮮人」の思いが拭いきれない姜氏。

  朝鮮戦争の頃在日韓国人二世として熊本で生まれ、両親を始め在日一世の人生を見ながら過ごした少年時代から現
   在に至る『在日』としての多面的な経験:過去が書かれています。
 
 

   分裂質的なわたしの性格が、父母とわたしを取り巻いてきた『在日』の環境からなにがしかの影響をこうむった
   ことは間違いない。
   わたしの勝手な解釈かもしれないが、母がそうなった(・・・・・・・)のは、先天的な要因というよりも、やはり『在日』という境遇
   の影響が大きいと思わざるを得ない。
 (文中から引用)


  母がそうなったというのは、「静」と「動」の振り幅が大きく、
  疳癪が爆発した時は、誰も手がつけられなくないほど烈しく、ただそれが自然に治まって行くのを待つだけ、と
  書いてあります。

  その原因を、『在日』の境遇の影響と思わざるを得ないと言われても複雑です。
  そうかもしれないし、そうでないかもしれないことなのに・・・そこに結論を振りますか?
  

  『在日』の方への偏見や蔑みはある程度事実ですね。
  火病(かびょう)という強い怒りの発散=癇癪の行動を伴う病気を持つ人が多いらしい民族性との関連かもしれません。
  その激しさは、日本人がちょっとたじろぐ雰囲気が・・・

  それと、ちょっと不思議に思うこともあります。母~オモニーにも、この≪在日≫にも書かれていますが、

  ご両親が在日一世になられる経緯、ご自分達の意志で日本に来られたことや、
  社宅住まいの出来る環境にいらしたこと。
  更には、日本で大学まで進まれて、日本国憲兵になられたおじさんがいらしたこと。
    戦時下の朝鮮人としてはめずらしく、と著者の言葉通り、当時の大学進学は日本人でもエリートだったでしょう。
    それが出来る環境は、『在日』の方への差別はなかったのでは?と推測しますが、違うのかしら?


1月31日:追記
問題が違うと言われるかもしれませんが、
垣根涼介 の≪ワイルドソウル≫を読んだ時の驚きを思い出しました。

戦後の食糧難を回避する目的で、“棄民政策”即ちブラジルへの移住政策を1961年、日本政府はを勧め
夢と希望を持ってその道を選んだ人々の、想像を絶する地獄の日々・・・
ジャングルでの獣に等しい生活に、移住者のほとんどが病に息絶え、野垂れ死んだ。
これは、小説ですが事実でもあるそうです。





a0089450_17343646.jpg高 樹 の ぶ 子: 著
文 藝 春 秋 : 発行


友人が貸してくれた一冊で、(谷崎潤一郎賞受賞作品)

この著者のものは、たしか≪光抱く友よ≫を同じ友人から借りて読んだ記憶があります。
以後、積極的に自分れ買う気にはなれなかった・・・

日本経済新聞の連載で楽しみだった≪甘苦上海≫で、
機会があれば読んでみようかとも思っていました。
が、これは、好みではありませんでした。


TV制作会社の男:郷と、かつて彼が取材に訪れた刀工の娘:千桐の物語。
妻子ある郷と、離婚して子連れで実家に戻り、ほぼ寝たきりの刀鍛冶だった父親の介護に明け暮れる千桐・・・
本を返してしまって年齢を確かめられませんが、中年の2人の恋は、真摯ですが生々しい^^

舞台の鶴来(つるぎ)という北陸の町は、剣が由来。
旅先の富来(とぎ)=研ぎを由来とする町と共に、
刀鍛冶の500年の歴史を持つことは、いい事知っちゃった!な収穫でした。

女性からの観点と想像で書かれた男の恋愛の感情、何か著者の憧れか期待にも撮れてしまうのですが、
この本の内容について誰かに本音を聞いてみたい。
でも、まず出来ません~~

     



こちらに引越しました。
よろしくお願いします。

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by kosuzume2 | 2012-01-30 23:32 |

我、言挙げす

≪我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話が、正式な題名。シリーズ第八弾 ということです。

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宇江佐 真理 : 著
文 藝 春 秋 : 出版

とりあえず何でも読んでみるこすずめ・・・自分で買いたい本の前に、
お借りしたり、夫が買ってきたものを読みます。

まずは、来週末に会う予定の友人から借りた4冊の中の3冊目。

<粉雪><委細かまわず><明烏(あけがらす)><黒い振袖 ><雨後の月 >
そして<我、言挙げす> の六話、どれもが魅力的な題名

時は、義賊:鼠小僧字次郎吉が活動を始める少し前の、江戸中期。
町奉行の髪を結いながら、北町奉行に小者=手先とし司えているのが、廻りと呼ばれる店を構えない髪結い伊三次。
その女房のお文は、不安定な家計を守るために芸者をしていて・・・


とにかく、
いきなりの8話目とあって、人物と環境設定が全く判りません。
ハテナ?・ムムム??の中をまぁ~いいかと。

このところ、江戸物を読む機会が多く江戸ことばに魅了されます。
リズミカルで優しい、いたわり深い心根のあふれる言葉って、しみじみ感慨深い。
おまえさん…と、呼びかけて続ける言葉の暖かさや柔らかさにほっこり^^

表題の【我、言挙げす】、初めて知った言葉ですが、
古事記に由来するもので、
倭健命(ヤマトタケルノミコト)が山の神退治に出かけた折のこと・・・
出くわした白い猪を神の使者と思った倭健命(ヤマトタケルノミコト)が、
『帰り道でお前を殺してやる』と猪に言ったことが、我が国最古の言挙げと言われているらしい。

自分の意志をはっきり言うことが言挙げ、ですが
            倭健命がいた時代は控えるべきことであり、
            我が国は言挙げせぬ国であったと、 作者は文庫のためのあとがきで書いています。

言葉は言霊=ことだま=であり、迂闊な言葉は災いろ招くと考えられていたとも。

事実を暴くというのは、一見正しい事のようにも思えるが、そうではなこともある。(252頁)

本当にそうですね~
確かに、言葉は大切です。

   


こちらに引越しました。
よろしくお願いします。

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by kosuzume2 | 2012-01-14 22:52 |

あやし~妖~ / じみへん(自由形)

暫くぶりに、本の話・・・お借りした4冊の中のまず2冊です。


a0089450_958287.jpg  宮部みゆき : 著
   角川書店 : 発行

 「居眠り心中」「影牢」「布団部屋」「梅の雨降る」「安達家の鬼」「女の首」
 「時雨鬼」 「灰神楽」「蜆塚」の9編が入っています。 
 何となく物足りないなぁと思いながらも、
 リズムの良い、美しい日本語が心地よくさらさらと読んでしまいました。
 
 楽しく・ほのぼの~、又は何か頷けるもののある本が好きな私には、
 誰しもの心の中に潜む鬼の怖ろしさや怨念をテーマにしたこの短編集は、
 日本語の優雅さや情緒ある優しさを、嬉しく思いながらもちょっと辛かったで
 す。

いっそ、長編にして頂きたかったな。


 
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%


a0089450_9583063.jpg 中崎 タツヤ : 著
 小 学 館  : 発行

 中崎タツヤが描く「じみ」な人々が繰り広げる「変」な出来事。
 『じみへん』は中崎タツヤによる日本の漫画作品。
 1989年から『ビッグコミックスピリッツ』にて連載されている15コマ漫画。
 単行本は2009年9月現在10集まで発売中。
 昨今の漫画では珍しく、セリフまで手書きである。 (Wikipediaで見ました)

 これは2冊持っているから上げる~と頂きましたが、実はこれも興味薄!
  『地味』な人々が繰り広げる「変」な出来事を漫画にしたものらしいのですが、
  ほのぼの~~もありながら、何か意味不明なものも多いのです。
 
  ゴメンナサイ     




 
こちらに引越しました。
よろしくお願いします。

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by kosuzume2 | 2012-01-07 00:00 |

近況・・・

お休み宣言をしたばかりなのに、
少し近況をお知らせしてみたくなりました。
なんて、いい加減な決心でしょう。

それでも、楽しいお知らせではありません。
もの凄く不安で、悲しくて、情けない今の心を、誰かに開放してしまえないかと。
そんな勝手な思いで書いています。

コメント、勿論閉じますね。
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 気ままに・楽しいことだけ・そして好きなことだけの暮らしで、ゆっくり過ごせたらとおもったのですが、
 実は、次の日から連日あの ギク^^*ググ(;゜ロ゜)エェ??  に見舞われます。
コルセットをしていても・・・なのが怖い。

せっかく始めた筋トレも休んだり、負担の少ない軽めで教わったりしています。

トレーニングの後の鍼治療で、新しいトラブルが発生した可能性もあるかも知れないと聞きました。

正直な気持ち、何時死んでも怖くもないし、心残りもありません。
それより、我が身の自由を亡くすことは、辛く・悔しく・悲しく・厳しいものです。

男の人ってそんなものよ~と、慰められても
笑顔で受け止めるには辛過ぎた痛手、2度と味わいたくはないなぁ~

いきいき支援センターに相談して、いい事がわかりました。
    ここは、国の政策で、 高齢者が要支援又は倒壊後の状態になる事を予防し、
 住み慣れたところで暮らしツ図けられるための支援を目的にしています。 

 その為、一人での生活に支援が必要な場合、時間と費用の制限はありますがヘルパーさんの訪問も受けられるそうです。その場合、最も難しい(orややこしい)ことは、共同生活者の存在です。

トイレやお風呂・キッチンそして居住空間など共用の場所はサービス対象としては難しいようです。
独居は、問題がないのですが・・・

それにしても、お陰さまで親しく相談の出来る方々に恵まれている事は、嬉しく有難い幸せです。
とても楽しみにしていた秋の旅行、
皆様にご迷惑をおかけする心配が強いので、残念ですがお土産話を楽しみにすることに致しました。


そうそう・・・・
軽い本を6冊読みました。
どれも、楽しくさらさらとよめますが、

島田洋七さんのがばいばぁちゃんもの、おばあちゃんもですが、洋ヒさんご家族の見事な生き方に感動しました。素敵な人生^^、真似が出来たらいいと思いました。






 
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by kosuzume2 | 2011-11-05 10:48 |

チヨ子

大荒れの台風15号、まだまだ油断は禁物ということで家籠り。
TVをつけっぱなしにしながら、本を読んで過ごしました。
今朝の報道で、各地の被害の大きさにびっくりしています。東北地方も、またまた被害があったとは・・・どうなってしまっているのでしょう。
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宮部みゆき : 著
光文社文庫 : 発行

『いきなり文庫化』の宮部ものということで買ってみました。
「BOOK」データベース・・・
五年前に使われたきりであちこち古びてしまったピンクのウサギの着ぐるみ。大学生の「わたし」がアルバイトでそれをかぶって中から外を覗くと、周囲の人はぬいぐるみやロボットに変わり―(「チヨ子」)。表題作を含め、超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー五編を収録。個人短編集に未収録の傑作ばかりを選りす
ぐり、いきなり文庫化した贅沢な一冊。

短編5話が入っています。
1 雪娘
  小学校の仲良し仲間4人が20年ぶりに出会って・・・雪の夜に亡くなったユキコの思い出して~
2 オモチャ
  商店街のおもちゃ屋のおじいさんが死んだ。クミコのお父さんの親類だったが、何か事情ののある人だった。相続関連
  でもめていたらしいが、ある日・・・
3 チヨ子
  うさぎの着ぐるみを着ると、人々が動物やキャラクター人物に見えてしまう不思議な話^^
4 いしまくら
  近所の水上公園の、じゃぶじゃぶ池で起きた殺人事件と、事件について調べたいという娘に、協力することになった編
  集者の父親が主人公。
  人は、己の見たいものを見る。良いことも、良くないことも、美しいものも、醜いものも。主人公の結論、ふむふむ。
5 聖痕
  親殺しの青年が、被虐待などで苦しむ人たちのネット上のカリスマに祀り上げられてしまう・・・
  ネットの怖さまざまざ^^
  好きになれない話でした。かなり疲れる・・・


どれもミステリーというよりはホラー系ですが、率直なところ、宮部ファンとしてはいささか物足りない作品ばかりでした。
4 いしまくら が最も好き!
チヨ子よりはこちらをメインにしても良かったように思う私。

≪いしまくら≫は、江戸期の民間伝承【石枕】の話を元にしています。
道に迷った旅人に宿を貸す親切な宿屋があって・・・疲れた旅人に食事と温かい風呂を勧め、安心した旅人がぐっすり寝込んだところで殺して金品を奪う。
旅人の眠る枕は石で出来ていて、寝ている旅人の頭を槌で打ち殺すという方法だったのですが、両親の非道な行いをやめさせたく思った宿の娘が、旅人と入れ替わって殺されてしまう、という話。

日本人の心に根付いていた因果応報のものの考え方。
それが、最近すこし変わってきて、因果応報に代わって出てきたのが、
酷い目にあった人間には、何かそうなっても仕方がない要素があったのだという考えが機能し始め、犯罪被害者のプライバシーを探って、自分とは違い”悪い”要素を見つけたがる。

「被害者の女の子はエンコーとかしちゃうような子だったから殺されたって思うほうが安心だからよ」
あの子は普通じゃなかったからあんな目にあった、私は普通にしているから大丈夫、って思いたいの、みんな。
この事件に興味を持った娘=麻子=の言葉、本当かも知れません。
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by kosuzume2 | 2011-09-22 08:17 |

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沢木耕太郎 : 著
新 潮 社  : 発行

あの「家宅の人」の作者:檀一雄の未亡人・檀ヨソ子夫人を一年以上にわたってインタビューし続けた沢木耕太郎が、ヨソ子夫人の一人称の形で書いたものです。(当時、ヨソ子夫人70歳)

発売当時の、かなり若い頃に読んだ事は確かな「家宅の人」、ほとんど覚えていませんが、ヨソ子夫人の回顧録(と、あえて言わせて頂きたい)で、おぼろに思い出しています。

淡々と、その過去を明らかにされているヨソ子さん・・・
それにしても沢木耕太郎しは、どこからこのインタビューを思い立ち、何故1年半もヨソ子さんの元に通い続けたのか?考えてしまいました。
壇一緒の一つの代表作で、家庭を、家族を困惑させた”家宅”の裏側を知りたかったからでしょうか?

遠い過去でもあり、その後の穏やかな落ち着かれた日々と生活を乱すような思い出、気分の良いものではなかったのではないかしら?


終章が印象的です。
昭和26年、南氷洋捕鯨船に乗り組んだ壇からの「遺書」として書かれた手紙。
  ・・・後に起こる事がすべた予告されていた・・・その存在すら忘れていたという。

そして、最後に沢木氏からの難しい質問と答の問答は、

 もし、あなたが檀ヨソ子ではなく、全く無縁の 一読者だったら、「火宅の人」の桂ヨリ子をどんな人と思うだろうか。
      「不幸な人だな、と思うでしょう」 私はしばらく考え、答えた。
 実際の檀ヨソ子はどんな人でしたか。
      「貧しい女でした」
       家事に追われ、お金の工面に追われ、ただあくせくと走りつづけ てきた。
      檀が言うように、野を歩くこともなかったし、月を見上げ ることもなかった。でも、「不幸ではありませんでした」
 将来、「火宅の人」を読み返すことはあるだろうか、と。
      「死ぬまで読むことはないでしょう」 私は即座に答えた。

 %%%%%%

参考までに:
「家宅の人」は、1955年11月号より20年にわたり断続的に書かれ、1975年に新潮社で刊行。没後に第27回読売文学賞:小説部門で、第8回日本文学大賞受賞作品。

「火宅」とは、
仏教説の「法華経 譬喩品」の用語で、「燃え盛る家のように危うさと苦悩に包まれつつも、少しも気づかずに遊びにのめりこんでいる状態」でした。
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by kosuzume2 | 2011-09-21 11:16 |

半島を出よ

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  村上 龍 : 著
  幻 冬 舎 : 発行 (1650枚の長編)
← この本のカバー、あまりにも私的好みから
   離れ過ぎなので、見開きで・・・・



2005年のヒット作品、今頃読みました。
舞台の2010年、当時からすれば近未来、2011年の現在からみると過去になりますね。


高麗遠征軍と称するテロリスト達が、プロ野球の試合中の福岡ドームを占拠。  
実態は、北朝鮮の特殊戦部隊で、脅しに屈した福岡市長は「福岡市の独立宣言」を発表する・・・なんて、
現実離れし過ぎと思ったのですが、
先日亡くなった 小松左京さんの【日本沈没】も発売当時は、 空事^^。
それが、3月の東北大地震で現実味を帯びてしまいまして、
もしかしてこんなこともあり得るかもしれない現実?と思いながら・・・・・・のお話”””でした。

テロの危険に福岡を封鎖する日本政府の無策さに、
九州は反乱軍の占領下となって、逮捕、拷問、粛清、裏切り、白昼の銃撃戦がとっても怖い~
そんな中で、言ってしまえば世間からドロップアウトした若者たちの思いがけない、知恵のある行動にドキドキ・ハラハラ・・・著者の物知り加減にびっくりしてしまいました。

朝鮮の視点で見た彼らが驚く、日本の普通や上陸の直後に出会う多くのカルチャーショック。
北朝鮮軍のコマンドが初めてティッシュペーパーを見て驚く場面が印象的です。

  「パク・ミョンは、紙をつまんで目の前でそよがせた。息を吹きかけるだけで蝶のようにひらひらと揺れる。リ・ギョンウン  特務上士は、この紙の束を雁ノ巣で 徴用したタクシーの運転手にもらったと言っていた。…つまりこの紙は一部の特   権層のものではなく、ごく普通の民衆が大量に使用する安価なものなのだ」




カバー装丁は、こんな風でした。小さくしておきます。
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そして、
=出版社/著者からの内容紹介=
(上)北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。
                     (下)さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃
                     戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか
                     ある若者たちが決死の抵抗を開始した。
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by kosuzume2 | 2011-08-26 23:40 |

ミドリさんとカラクリ屋敷

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鈴木遥 : 著
集英社 : 発行

屋根から電信柱が突き出た不思議な家がありました。
7年前の2004年、高校生だった著者が偶然見つけたその家の主は、大正2年生まれの91歳のミドリさん。
「自分は美人だけど美人はほかにもいるから日本一になれない」と言うミドリさんは、<控えめ>とか<謙虚>とは無縁な大人物。


 ◆「建築が好き。この家はすべて自分で設計して建てた」
 ◆「電信柱を中央に建てるのが一番丈夫なつくり。地震や台風がきてもたおれない。」
 ◆「北海道で暮らした家には回転扉があって、忍者屋敷みたいな”からくり”がたくさんあった」
                               ミドリさんの言葉には ____なんだか、謎が多すぎる。
                         

家紋を施した門の奥に・・・
青い瓦屋根・黄色い扇模様の棟飾り・クリーム色とこげ茶色の大胆でシンプルな欄干・すべて模様の違う戸袋・松竹梅の装飾を施した窓の鉄柵・・・・・洗練された美しい外観と独特の存在感漂う大きな日本家屋。

著者はこの電信柱の家に通いはじめ、個性あふれるミドリさんの考え方や行動力を知り・・・北海道の開拓移民としてのルーツや生涯をたどり・・・7年の取材の後に書かれたノンフィクション、第八回開高健ノンフィクション賞次点作品です。


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これが、その家の外観。
本の見開きには、さまざまなこの屋の細部と様子がたくさんの写真で見られます。

それらは、確かに凄い!と思うのですが、個人的には洗練された美しさを感じません。
一つ一つ、凝りに凝ったそして、考えに考えた造りにしても、あまりにも統一感がありません。
一言でいえば、品が良くない・・・かな?

ミドリさんの元気なおおらかさ、計算深さ、そして興味の有る事はとことん極める粘り強さとなによりぴポジティブ思考にはびっくりしながら、
それにしてもこのバランスの悪さを善しと、夫婦で同じ価値観を持って家を作ることが出来たミドリさん、
スパスパと自分の価値観と本音で世渡りをしてこられたミドリさんは痛快で、頼もしい人物・・・・・・

回転扉、隠し部屋、秘密の通路や屋根裏部屋などの存在も、謎のまま進んで、とても楽しく読めました。
新潟から北海道開拓民として移民した人々の暮らしと人間関係など、とても詳細に調べて書かれています。
大変だっただろうと思いながら、わかりにくいので飛ばし読み・・・ごめんなさい。
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by kosuzume2 | 2011-08-23 21:51 |
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こすずめ・こすずめ福持っておいで


by kosuzume2
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