こすずめ日記

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讃歌

   アルペジーオネソナタ(シューベルト)です。


テレビ製作会社で働く小野、音楽は素人です。
ヴィオラという楽器すら知らなかったのが・・・この曲 ⇑の、わずか数小節のところで不意に感動、涙があふれそうになる。
帰路に買った別の演奏者のアルペジーオネソナタは、何の感動もない退屈な「ただのクラシック音楽」だった。

自分を感動させた柳原園子というヴィオリストのプロフィールを知った小野は、
天才バイオリニストと呼ばれた少女=園子の栄光と挫折と再生を描いたドキュメンタリー番組を制作。
番組は大反響をよび、園子は人気演奏家に躍り出ますが・・・
経歴詐称疑惑が発覚、一部専門家達からの批判的意見などもあって、小野たちは右往左往させられます。

読んでいる間も後も、非常に気持ちの良い本でした。
サラサラと文章は心地よく、内容も楽しく何より悪意のない人々にほっと出来ます。
テレビ番組の制作でも、複雑な人間模様がいろいろ絡んで身動きとれてくなっていく様子がよくわかります。
テレビ効果というかマスコミ効果で、ドキュメンタリー等でとりあげられると、急に有名にる例はいろいろありますよね。


それにしても考えてしまったのは、「人の心を打つ」と言う事。
文中の≪園子は園子でいいのだ≫という一文・・・
小野のアシスタントAD、音大卒の神田綾香が『大騒ぎするほどの演奏でもないと思うけど』せりふ・・・
見逃せない言葉だったのですが。

泣かせる弾き方という演奏方法を、プロはご存知のようですが、
胡弓のようなフレージングで、ビブラートたっぷりに弾けば、泣かせれるとか。(作者の言葉から・・・)
それで、人々が大きな感動を得て満足するのであれば、それも良しではないか?ということです。

プロのプライドでしょうか?
たとえば、クラシックの歌手が演歌のこぶしを嫌うという事なのでしょうか?


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篠田  節子 : 著
朝日新聞社 : 発行

2004年~2005年の朝日新聞連載小説。

蛇足ながら・・・
著者はチェロを弾かれます。
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by kosuzume2 | 2010-03-23 23:16 |
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