受命
北朝鮮が主な舞台です。
北朝鮮、韓国、日本、ブラジル、中国など各国の内情も出てきます。
中でも、北朝鮮のことなど、ここまで書いていいのか心配になってしまう程詳しい状況が書かれています。
日系ブラジル人の産科医師:津村リカルド民男は、北京の国際医学会で、北朝鮮に来て、技術と知識を教えて欲しいと誘われる。
♣ 招聘医師として平壌入りした津村。
♣ 韓国系の企業の会長秘書として、万景峰号で海峡を
渡った日本人女性舞子。
♣ 密入国した韓国人女性寛順と東源。
彼らは、同じ目的を持っています。
この国は、このまま存続してはならないと、、最高指導者の暗殺!
読み方が悪かったのか?私には、この3人(3組)が最高指導者暗殺という大それた、同じ目的で繋がる理由が、理解できませんでした。
医師の津村以外の舞子や韓国人女性たちが、の深いつながりがきっとあるのでしょうが、疑問のままです。
これは『受精』の続編で、そりらから読むべきだったかも知れません。
それにしても、
危険を避けながら慎重で密かに用心深く連絡を取りながら、ひたすら目的に向うそれぞれ・・・
本当に怖くてドキドキしっぱなし。
中国と北朝鮮の関係も知らなかった事情が明らかに書いてありまして、物知らずのこすずめ、お勉強になりました。
作中で、医師の津村が中国側から、狭い川幅の向こうにある北朝鮮を眺める場面、『延吉』という場所のようです。
TVで私も見た記憶があります。
作者は、実際に北朝鮮に入りその様子もしっかり見ていらした上での作品のようです。
ここで、非常に気になったのは、
どのようにして北朝鮮に入ることが出来たのか?ですが、
「旅行会社のツアーに普通に申し込んで、北京から飛行機で入りました。その旅行会社に応募すれば、犯罪とか怪しい組織に加わってなければ行けるんじゃないんでしょうか(笑)。何も問題はなかったですから。
しかし『受命』刊行後は、要注意人物となって入国できないでしょう。」
箒木さんは、そんな風に答えていらっしゃいました。
わぁ~簡単に出入りできるのですね。
by kosuzume2
| 2010-06-28 00:00
| 本