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こすずめ日記

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2008年 06月 21日 ( 1 )

対岸の彼女

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角田光代 : 著
文春文庫

<八日目の蝉>が良かったので、また角田作品です。題が素晴らしい<対岸の彼女>は第132回直木賞受賞作品。

到る所に実感ありで女性の共感をよぶでしょうが、笑ってやり過ごすにはちょっと重い。

既婚と未婚/働く女と家事をする女/子を持つ女といない女/社長と社員/リッチとプアー、立場が違う=対岸にある女同士の決裂につながる話です。

小夜子と葵は、そんな対岸にいました。
小夜子を中心に現在を描いた章と、葵の過去を描いた章とが、交互に展開する書き方は、<八日目の蝉>と似た作風。

年齢も大学も同じという接点から、親しく意気投合した二人に亀裂が出来ていく過程も自然で上手だなぁ・・・と実感も呼び起こして、納得です。
悪意も他意もない言葉や態度、ちょっとした感覚の差から溝が出来てしまうことってありますよね。
中学・高校時代のいじめ・仲間はずれなども小さな、微妙なズレ感から起こってしまう様子も、なるほど・・・・


文中で、気になった言葉を拾ってみました。

 ☆友達って?人づきあいって?なんのために私たちは歳を重ねるの?
 ☆どれほど親しくなったって、一度離れてしまえばあっという間に関係は終わる、
 ☆なんだ簡単じゃないの。ひとりで背負い込まなくたって、言えば人は動いてくれるじゃないの
 ☆一人でいることがこわくなるような沢山の友達より、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが、うんと大事な気が、今になってするんだよね。

川柳ですが、これもいいなぁと・・・ 
 ブランコの揺れが止むまで待っている(荒川照美
 ポケットにいつも持ってるありがとう(佐藤赫子
 売り買いの下手な言葉と丸く生き(塩谷美穂子
 問い返す勇気が失せる六十路坂(太田夏代

                   ・・・・・・朝日新聞:6月10日 あいち柳壇作品 から・・・・・
by kosuzume2 | 2008-06-21 21:37 |
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こすずめ・こすずめ福持っておいで


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