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こすずめ日記

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2009年 11月 10日 ( 1 )

最も遠い銀河

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白川 道(とおる) : 
幻冬舎 : 発行

400字詰め原稿用紙、2510枚の長編は、
上巻が535ページ、下巻は470ページ。
先日後輩のUさんからお借りしたもので、Uさんお勧めの白川道作品です。

内容を”「BOOK」データベース”から拾って見ます。
上巻は、
 晩秋の小樽の海で、一隻の漁船の網が女性の変死体を引き揚げた。その首には、銀製のテッポウユリのペンダント
 が・・・事件は迷宮入りした。
 一方、東京で新進気鋭の建築家として名を馳せている桐生晴之。
 端麗な容貌、権力に媚を売らない孤高の姿、友への熱い友情・・・その過去はベールに包まれている。
 その彼の胸ににテッポウユリのペンダントが吊るされていることを誰も知らない。
 人知れぬ哀しい純愛とたぎる怒りを抱え、建築家としての成功を目指す晴之。彼と小樽の死体遺棄事件との間には、
 一体なにがあったのだろうか。

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そして、下巻は、
 小樽の街を見下ろすホテルを設計することは、美里との約束であり、晴之の悲願だった。
 建設の発注元は、学生時代の親友が働く「サンライズ実業」。そこには、美里を死に追いやった憎んでも憎み足りない御
 曹司がいる。しかも、その男の妹は美里と瓜二つなのだ…。
 その女への恋心と、同級生の建築家への嫉妬心・・・。
 運命が仕組んだ糸に翻弄されながら、たった一つの夢のために己の全存在を懸けて戦った男が辿り着く、衝撃と哀愁。


それにしても長い。読むのに3日かかりました。
感想を一言でいえば、小説の中の小説だなぁ~です。

『事実は小説より奇なり』と過去に流行ったフレーズを思い浮かべながら、絵空事・作り話を実感しながら読みました。運命・宿命という言葉が文中に出てきますが、何かわざとらしさもあって・・・この辺り、松本清張は凄いなぁ~と思ったり。

舞台になった小樽には一昨年行った思い出や、親族に建築関係者があることなどで親しみもあります。
主人公・桐生晴之の非常に貧しい生い立ちと類い稀な美貌と才能、建築家となってのしあがっていく過程・・・
建築家は俗の世間との関りなくしては世に出られない、金や権力などのしがらみが多い職業。
創造的で夢のある憧れだけでは済まない建築の世界が、華やかさが増しているかもしれません。

退職後もこつこつと続ける小樽署の元刑事:渡誠一郎の執念深い捜査へのこだわりもよくわからない~のですが、ハナシと割り切れば、なかなか面白い小説です。

小説は金を払って読むものだから、後味が悪いのは嫌いなんだよ。どんなに優れた作品でも、読後感が悪くて、やりきれない気持ちになるのはダメ。は、作者の弁です。
確かに、後味は悪くありません。
切ない気持ちで、主人公をより美しく感じさせてくれました。

が、個人的には長すぎる、と思いました。
余計な文章に、お金を払っているような・・・・そんな意味での後味はいま一つかも知れません。
by kosuzume2 | 2009-11-10 22:27 |
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こすずめ・こすずめ福持っておいで


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