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こすずめ日記

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2010年 05月 24日 ( 1 )

鉄の骨

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池井戸 潤 : 著
講 談 社  : 発行 

第142回直木賞候補作で、
2010年吉川英治文学新人賞受賞作品です。

官公庁工事の入札談合をテーマにしています。
2005年に禁止された談合ですが、
風の噂では、建前だけの現実~う~む、談合は必要悪なのでしょうか?

  
a0089450_1185055.gif   昨日22日(日)、日経新聞:文化面にこの作者の文がありました。
  タイトルは≪作家を目指す人たちへ≫
  勿論私は作家を目指してはいませんが、80%の納得と僅かな疑問もありました。

  1998年【果つる底なき】で江戸川乱歩賞受賞と同時に作家デビューした作者、
           12年後の今年はその選考会の司会者になられています。

  「筆力はあるんだけどねえ」、という一言もと落選する作品が多いのは何故か?
  時間と労力をかけた、500枚前後の長編小説の何割かは、確実に書く前に落ちていると、筆者は言います。
  かつて自分が応募した賞の選考過程を感慨深く見ながら、これから新人賞に応募し作家を目指す人たちに伝えたい事
  が出てきた、と池井戸氏。

  筆力もあるし、登場人物もよく書けているのは何故か?
  既に同じ雰囲気の、テーマの、そして更に洗練された作品を描く作家が存在しているからなのです。
  たとえば好きな作家のオマージュになってしまって、「この人はあの作家が好きなんだ」とすぐわかる。
  これでは新しさがない。

  新人賞の関門突破のキーワードは、”新しさ”、
  自分にしかかけない世界を描く事。
  華麗な文多も、奇抜なトリックも必要ではなく、いままで誰も書いた事がなく、勿論呼んだ事もない、新し
  さが求められているそうです。


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この池井戸氏の【鉄の骨】、
主人公中堅ゼネコン”一松組”のサラリーマン、冨島平太が、
現場から業務課:またの名を談合課、への異動になって・・・
「次の地下鉄工事、何としても取って来い」、と命を受けての初仕事は官公庁の大口工事への入札。

談合に批判的な平太、それへの疑問を抱きながらも
    「あのさ。俺、サラリーマンなんだよ」と恋人の心配に言うしかない。

談合・マネーロンダリング・フィクサー・大物政治家・献金・・・等の裏金の動きを追う検察に、恋人の揺れる複雑な気持ちも絡んで、ドキドキしました。
平太が異動になった理由もドラマティックで、何か山崎豊子風な話です。

身辺で入札・談合にかかわる知り合いが入ることも在って、とても面白く読みました。
スケールも大きいし、骨組みもしっかりしているし、お洒落なドラマティックさもありますが、やはり山崎豊子さんを彷彿とさせる雰囲気も感じていました。

それが不満と言う訳ではなかったのですが、新聞の池井戸さんの文に少し引っかかってしまいました。
新人賞目的でなければ良いのかしら??と。それとも山崎豊子さん風と思うのは私だけでしょうか?

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そして、
これは、ドラマ化が既に決まっています。

NHK:土曜ドラマ「鉄の骨」。
小池徹平さん主演で、 7月3日~7月31日の土曜日 午後9:00~9:53です。
小池徹平さんは、何か知っているようないないようなですが、写真のイメージは、はまり役でしょう。
楽しみ~
by kosuzume2 | 2010-05-24 19:18 |
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