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こすずめ日記

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2010年 06月 13日 ( 1 )

最悪IN・・・桐野夏生 /最悪・・・奥田 英朗

久々に本の印象をUPします。
読んだだけでUPしていないものが貯まっています。今日は、2冊分まとめて・・・
個人的には、【最悪】が良かったです。

最悪IN・・・桐野夏生 /最悪・・・奥田 英朗_a0089450_1652470.jpg


桐野 夏生 : 著
集 英 社 : 出版

不倫を描いた某作家の私小説に秘められた謎・・・
それを探っていくことで、二つの不倫劇が語られていきます。

女流作家:鈴木タマキは、『淫』という小説を書こうとしています。
テーマは、恋愛における「抹殺」で、この抹殺は、死を意味するのではなく、自分の都合で相手と関係を断ち相手の心を殺すこと。

作中小説:『無垢人』に登場する著者の愛人、◯子。タマキは、◯子に関する情報を集める中で以前付き合っていた阿部青司との関係を振り返って考えようとする。

そのために、緑川未来男という作家の『無垢人』という小説に出て来る、緑川の愛人だった女性=〇子の正体を突き止めようとし、
その過程を小説に仕立てることに情熱を注ぐタマキ・・・

その半生と自分の恋愛とをつないで、「淫」という小説に書こうとしているタマキ。
資料を集め、関係者から話を聞く・・・それが自分の恋愛と重なっていくのは確かですが・・・どうもこの辺りが私にはよくわかりませんでした。

「恋愛の抹殺」というテーマとは、 
緑川の愛人と妻や、タマキと愛人の関係などが、どう抹殺されるかよりも、
人の心にある、「淫」、「隠」、そして基となる「因」について、考えさせられる作品でした。
外に向かう小説ではなくまさにそれぞれの自己の内面を考えると言う意味で「IN」でしょうか?

直前までにある期間、タマキ自身(著者自身とも言われていますが)も編集者とダブル不倫関係にあります。
恋愛の泥沼からどう決着をつけていくのか?
この作品のテーマになっている「恋愛の抹殺」は、もしかしたらご自身の心の置き処探しだったのかもしれません。

******* 最悪*******
by kosuzume2 | 2010-06-13 20:06 |
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こすずめ・こすずめ福持っておいで


by kosuzume2
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